回転画素で構成されたドットマトリクスディスプレイである。視野闘争と残像効果をもたらす模様ですべての画素が構成されており、DLP プロジェクタから発せられる白色の点滅光を反射して、色や表面材質感を変化させる。画素の回転は全体を振動させ、まるでエレキギターのような音を奏でる。このディスプレイは鑑賞者に、触れれば摩擦を与え、風を起こし、音を奏で、光を反射し、錯覚により材質感を揺るがし、色を分光して情報を伝達する。液晶ディスプレイやブラウン管は情報を光に変えるが、この装置は情報を回転エネルギーに変換しそれぞれの回転画素に閉じ込める、回転エネルギーに変換された情報は我々の複数の感覚を刺激し、ひいては我々の脳に錯覚で誤認識をもたらす。情報とエネルギー、認識と感覚の関係をひとつの作品に統合した。
1987 年東京都生まれ。名前の由来はプラス ( 陽 ) とマイナス ( 一 )。父に作家・ジャーナリストの落合信彦と会社役員の母を持つ。主な肩書きは、メディアアーティスト、および IPA 認定スーパークリエータ( 未踏事業 )、デザイナー、そして大学院生。デザインとプロトタイピング、およびメディア芸術に興味を持ち、研究 / 開発 / 制作などに従事。大学時代は内部状態を提示するメディア ( インジケータブルメディア ) の研究、制作に勤しんだ。
メディアアーティスト/IPA 認定スーパークリエータ
ジセカイ株式会社 創業者兼アーティスト